top of page

脳みそとコンピューターが繋がる時代がもうすでに…?

どうも、そーたです。

今日、衝撃的なニュースがでました。

ニュースの出元はWall Street Journal なので、アメリカだけでなく世界中でも大騒ぎになっているはずです。

もちろん、日本でも。

それは、イーロン・マスクという未来学者でありかなりぶっ飛んでいるスタートアップ起業家が、脳みそとコンピューターをつなぐ会社 Neuralinkを立てたそうです。

イーロン・マスク氏とはどんな人かというとこんな人です。

この人がどれだけ凄いかというと、一言でいえば100年以上先を生きていて、それを今の時代に実現させようとしている世界的にこれでもかというくらい注目されている起業家です。

彼の立ち上げた会社と今取り組んでいる事業は以下のとおり。

テスラ (Tesla)モーターズ:電気自動車 テスラの発明・普及に取り組んでいる会社

Space X: インターネットの人工衛星打ち上げ事業と火星へ人を送るためのロケットを発明し、火星を植民地化する事業の会社

ハイパーループ (Hyperloop): 地下に真空のチューブを作って、リニアモーター発明とそれを走らせる次世代超高速交通システムを作る事業。ロサンゼルスーサンフランシスコ間の約600kmをたったの30分で結ぶ予定。驚くことにその乗り物はバスチケット並みの値段で乗り、しかも時速1200kmと並みの飛行機を上回るスピードで走らせるとか。

これらでも十分ビッグですが、イーロン・マスク氏の野望としてはまだまだ足りないそう 笑

今回発表された新しい会社とその事業の具体的なやり方は、脳みそに小さなコンピュータの電極を埋め込むそうです。

これ、聴覚障害の世界でも似たようなものがあります。

それは、人工内耳です。

人工内耳とは、音を電気信号に置き換えて蝸牛の中に入れた刺激装置(電極)で直接聴神経を刺激する小さなマシーンなのです。

皮肉ながらも、頭蓋骨内に電極を埋め込む点では人工内耳が先を行っちゃってますね。

さすがに脳みそ直接に電極を埋め込むとか、人工知能を埋め込むまでは行ってませんが。

うーん、脳みそとコンピューターが繋がるとどうなるんだろうか…

まず考えたのは、わざわざ机に向かって本の知識を覚える必要がなくなることでしょうか。

さらにたとえばグーグルに載っているような全ての知識が瞬時にインプットとか。

こうなると東大入試といったペーパーテストが吹っ飛びますね…笑

しかし、そのような段階に行くにはいくつかプロセスを踏まなくてはならないそうです。

このプロセスはあとで話します。

一方、今世界中で話題になっているのが、AI(人工知能)です。

当初、イーロン・マスク氏はこう警笛を鳴らしていました。

”人工知能についてはかなり慎重にならないといけないと思います。おそらく人類の一番大きな脅威となりうるものですね。ですので、本当に慎重さが求められます。規制や監視が国レベル、あるいは国際レベルで必要だと思いますね。私たちが何か分別に欠けるようなことをしないためにね。人工知能は悪魔を呼び出すようなものですから。そういうテーマの話は色々ありますよね、五芒星と聖水を持っている人が悪魔をコントロールできると思って、でも結果的にできなかった、というような(笑)。”

今日出た記事でも書いてありますね。

“If you assume any rate of advancement in [artificial intelligence], we will be left behind by a lot,” he said at a conference last June.

もし、あなたが人工知能の進歩率を本当と思うなら、私たちは大半によって後塵を拝むことになるでしょう。

人工知能といえば、シンギュラリテイという話を最近世間でよく話を聞きますよね。

シンギュラリテイという言葉は、技術的特異点といって、人工知能がある程度の発展を迎えると、文明全体の科学技術レベルが爆発的に発展する時点といったようなものです。

この言葉の出元は、レイ・カーツワイルというグーグル社員兼未来学者が「シンギュラリテイは近いー人類が生命を超越するとき」という本を出したのが始まりです。

この本の内容はかなりぶっ飛んでて面白いのですが、とりわけ印象に残っているのがありました。

21世紀の間の発展の規模は、100年分の発展を遂げるのではなく、なんと2万年分の発展を遂げるそうな。

ピンとこないかもしれませんが、20世紀の100年間に達成されたことが西暦2000年の進歩率で計算すると20年間で達成され、2014年までには2000年の進歩率で達成された20年分の進歩をたったの14年で成し遂げ、その次の20年分の進歩をさらに7年で成し遂げ、さらに進歩率がギュッと。

また言い方を変えれば、20世紀で達成された分の1000倍の発展を遂げる見込みだそう。

そういえば、この20年間をみると、携帯電話が出たと思ったら、iPhoneが普及して、さらにSNSとかいろんなアプリが発展とか。

電車に乗るときでもsuicaとかICカードが普及してますよね。

さらに去年はAlphaGoという人工知能の囲碁プログラムが世界トップクラスの囲碁士を打ち破った話もありましたねぇ。

これだけでも十分技術のスピードを体感しているはずです。

もっとも水面下では体感できないほどの凄まじいスピードで発展が続けられているとも言えますし、この先数十年もすれば跡形もなくなっているかもしれません。

それくらい人工知能は世界を変えてしまうとてつもないパワーを秘めているのです。

そんな人工知能への対策としてイーロン・マスク氏はこう提案しています。

”The solution he proposed was a “direct cortical interface”—essentially a layer of artificial intelligence inside the brain—that could enable humans to reach higher levels of function.”

彼の提案した解決方法は、「皮質に直接つなぐこと」ー本質的には脳の内側の人工知能の層ーが人間をハイレベルの機能へ届くようにさせること

ひえぇ…

つまり、新人類が誕生しちゃうってことですよ。

シンギュラリティが起こるのは2045年と言われている(一方ではもしかしたら早まるかもしれないという話も)ので、少なくとも30年後には新人類が生まれているはずです。

一方では、その前にプロセスを踏まなくてはならないそうです。

政府の規制とか外科医の判断などの関係もあって、すぐできるわけではないそうです。

そのプロセスを記事から引用しますので、見ていきましょう。

"These people say the first products could be advanced implants to treat intractable brain disorders like epilepsy or major depression, a market worth billions of dollars. Such implants would build on simpler electrodes already used to treat brain disorders like Parkinson’s disease."

最初の製品はてんかんや主にうつ病のような手に負えない病気と何十億ドルもの価値のある市場を扱うためのインプラントを進められるだろうと彼ら(この行より前の行で挙げられたひとたち)は言っている。そのようなインプラントはもうすでにパーキンソン病のような脳の病気を扱っているような電極をよりシンプルに作るだろう。

"If Neuralink can prove the safety and efficacy of technology it develops and receive government approval, perhaps it then could move on to cosmetic brain surgeries to enhance cognitive function, these people say. Mr. Musk alluded to this possibility in his comments last June, describing how humans struggle to process and generate information as quickly as they absorb it."

彼らの話によると、もしニューラリンクがその技術の有能さと安全性の発展を証明し、また政府による承認を受け取ったら、おそらく脳の整形手術から認識機能の増強へと移れるだろうと。マスク氏は昨年の6月にコメントでその可能性をほのめかした。人工知能は人類がこれまで情報の処理と生成をもがきながらやってきたことをあっという間に吸収するだろうと。

なるほど、こうやってプロセス、戦略をとって人類の脳みその進化につなげていくのですね。

ある学説なのですが、人類の脳みその進化は数千年前で止まったと言われています。

この記事の中によると、中にはもし紀元前1000年のアテネの平均的な人が突然今の時代の自分たちに現れたら、その人は我々よりずっと頭いいと賭けてもいいとスタンフォードの学者が言っているくらいで 笑

この話はオーバーで笑えますが、一方ではあながちそうかもと思うところがあります。

人類が生まれてから狩猟時代まで何百万年もの間では、斧や弓矢などで獣を狩るというアンバランスな食糧の獲得方法から生き残るための知恵を絞って、脳みその容量を拡大させていったそうです。

そして、数千年前、人類が農業を手に入れ、安定した食糧の確保システムから狩猟のようなサバイバルをする必要がなくなり、その頃から脳の容量がストップしたそうな。

この仮説についてはデータという確実なものがまだ見つかってないそうなので中には懐疑的な科学者もいます。

もし、この仮説が本当ならば、脳みそに人工知能のインプラントを埋め込むことで数千年ぶりに進化するというわけですね。

脳の容量を大きくする代わりに、システムを代用する方法で。

うーん、この数千年間の進歩、とりわけ技術革命から情報革命、その先来たるべきもうひとつの技術革命(シンギュラリティ)を見ていくと凄まじい進歩率です。

さらに油に火を注ぐ勢いで力を貸しちゃっているのがFacebookで、脳とコンピュータを接続するエンジニアと新しい秘密の部門のための神経科学者を応募する広告とかまで打ち出しちゃっているので 笑

一方で脳とコンピュータを繋ぐとき、いくつか技術的に問題があるそうです。

”The technology faces several barriers. Scientists must find a safe, minimally invasive way to implant the electrodes, and a way to keep them stable in the brain. It also isn’t yet possible to record the activity of millions of the brain’s neurons to decode complex decisions, or distinguish when someone wants to eat a bowl of spaghetti or go to the bathroom.”

その技術はいくつかバリアに対面している。科学者たちは安全性と電極を埋め込むための最小限の侵入方法とその電極を脳の中でどれだけ安定させ続けられる方法。ある人がボウル一杯のスパゲッティを食べたかったりするかお風呂に行きたかったりするかのときの複雑な決定か区別を解読するための脳神経の数え切れないほどの活動を記録することもまだ可能になっていない

だそうな。

もうひとつ、僕の考えてたことなんですが、電極と人工知能ということは、プログラミングの関係もありますよね。

となると、ハッキングによる危険の可能性はないんでしょうかね。

ましてや電極がwifiなど電波を通してネットワークをつないでしまったら尚更です。

この危険な可能性について、ウォールストリート紙は触れていないんですよ。

もしそんなリスクを書いてしまったら、世界中のクラッカー(※)が悪知恵を働かせて、ニューラリンクとインプラント持った人たちを攻撃してしまうかもしれないからあえて書かなかったかもしれませんね。

しかし、その先は火星移住に匹敵するかそれ以上に世界が変わるかもしれません。

記事の最後にあったんですが、

”Military-industrial graybeards scoffed at the idea he could even launch a rocket.”

昔ながらの軍用産業の人たちはロケットを打ち上げることでさえそのアイディアを嘲笑っている。

と。

ひどい言われようなんですが、見方を変えると軍用産業の関係者さんにとってはいずれ笑い事でなくなり、止められなくなるでしょう。

今まではテクノロジーの流れが軍用レベルから民間レベルへとスピンオフしかなかったんです。

たとえば、今あるインターネットのネットワークは東西冷戦時代、米軍によって作られていました。

それが、今では民間、さらに個人が携帯、スマホを通して活用していますよね。

このような現象をスピンオフと言います。

イーロン・マスク氏が脳みそとコンピュータを繋ぐプロジェクトを含めて複数のプロジェクトも成し遂げたら、この現象が逆転することになります。

スピンオンってやつですね。

18~19世紀の技術革命や20世紀も含めてこれまでは、皮肉ながらも戦争によって科学技術が発展してきました。

そのような人類社会の利益に相反するような循環が今真っ只中にあるのですが、複数の壮大なプロジェクトがきっかけで、各国間で純粋に科学技術で競い合うようないい循環が生まれてくると考えられます。

また、人工知能の層を持った人類が増えることで、脳内の計算速度がグッと速くなることで感情的に衝突することは不利益と判断する人が増え、その先はひょっとしたら戦争すらなくなるかもしれません。

人工知能が職業をなくすとか世間ではいろいろマイナスに捉えられている風潮もありますが、仮に今ある職業がなくなったとしても新しい職業が生まれるだけであったりするので、こういうとてつもないプラスなポテンシャルも秘めているので、期待してもいいかも。

人工知能の発展は、地球文明の観点から見ても歴史の流れとして必然的とも言えるのではないでしょうか。

これからがますます面白くなりそうなので、イーロン・マスク氏からは目が離せません。

ではでは。

※ハッカーといっても2種類あって、ホワイトハッカーがセキュリティ構築のためのプログラマで、クラッカーはセキュリティを破ってシステムを壊したり情報を盗み取ったりする危険なプログラマ。今ネット空間で問題になっている。


最新記事
アーカイブ
ソーシャルメディア
  • Facebook Basic Square
  • Twitter Basic Square
bottom of page